風を見たくて

日々雑感

パルミラ遺跡、シリア(Site of Palmyra, Syria) ー世界の遺産から0

Posted by TOMY in 世界の遺産から,旅行 (火曜日 8月 25, 2015 at 0:10:18)

登録名 パルミラ遺跡
登録区分 文化遺産
登録基準 (1), (2), (4)
登録年 1980年
備考 危機遺産(2013年 – )

DSCF05002013年に危機遺産認定された世界遺産パルミラ遺跡。イスラム国がこの遺跡にあるバール・シャミン神殿を爆破し、この地で研究を続けていた考古学者を殺害した。

パルミラ遺跡の古代神殿を爆破 IS(イスラム国)が世界遺産を破壊

考古学者82歳、IS(イスラム国)に斬首される パルミラ遺跡を守り続け

そもそも、ナツメヤシ(Palm)の産地として有名な隊商都市であった。セレウコス朝から、ゼノビアの女王が実権を握ったパルミラ王国まで400年以上の栄華を誇った。写真の列柱道路は有名で、往時はカラフルに装飾されていたといわれ、長旅を疲れを癒す隊商や凱旋する人々を向かい入れたことだろう。

この写真を撮った日は、早起きして他にほとんど人のいない広い遺跡をゆっくりと廻ったのを覚えている。日が昇ってくるとともに、売り子や観光客向けにモデルになるラクダ使いなどが現れ、声をかけてくるが、どことなく商売っ気がない。

DSCF0550パルミラまでは、ダマスカスからの長距離バスに揺られての道のりだった。親切な人々に導かれて着いた郊外のバスターミナルで、バスに乗り込むと乗客の視線が一斉に自分に集中しているのがわかる。好奇の視線に迎えられ、何とか席に着くと、以前振り返ってこちらを見ている人々がいる。たまりかねて話しかけてきた人に一言二言アラビア語を話すと、バス内がどっと沸いた。あとは、本とノートで単語を引きながらの話が続いた。この国の生まれで、エンジニアだというと、「是非この国に残ってくれ」と言うその顔は真剣そのもだった。

バスがパルミラに着くと、あたりはすっかり真っ暗だった。ぜひうちに泊まって行ってくれという人たちの誘いを、宿を予約しているからと丁寧に断ると、では宿まで送らせてくれと引き下がらない。結果的に全然歩ける距離ではあったとは思うが、「お前は歩くことはない」なけなしのお金(そう思えた)をはたいてタクシーに乗せてくれた。あの素直で、旅人に対する真のホスピリティを表す人々は無事でいるだろうか?

世界遺産であったバーミヤンの石仏を破壊したタリバンといい、かつての栄華を誇った遺跡が、人間の狂信と無知を表す負の遺産のシンボルとならないことを願う。

 


TrackBack URI:

No comments for パルミラ遺跡、シリア(Site of Palmyra, Syria) ー世界の遺産から »

No comments yet.

Leave a comment

(required)

(required but not published)

RSS feed for comments on this post. TrackBack URI