「未熟でいるうちは成長できる。成熟した途端、腐敗が始まる。」
とは、レイ・クロックのあまりにも有名な言葉だ。マクドナルドというと、故藤田田(デンと発音して下さい)といい名物経営者ばかりなのだが、レイ・クロックはハンバーガーを売るという意味で、創業者ではなかったが、実質のマクドナルドのフランチャイズ創始者であるところが異色である。
この本を呼んでて気づくのは、それぞれのビジネスにおいて取引相手や同僚をレイがバイネームで揚げているところが印象的である。そして、その人はどのような経歴であったか、その人とのどのようなシーンが回想されるかが描かれている。ここらかも、いかにレイ・クロックが人に興味を持ってビジネスしていたかが伺える。
もうひとつ特徴的なのが、フェアネスについて。あくまで自伝なので、客観的な正確さは図りかねるが、無茶な契約料などにも借金をしてまで、一つ一つ丁寧に対処して階段を上っていく様子は、何がそうさせるのかと思わせる。
これも、有名な逸話だけれど、兵舎でウォルト・ディズニーと一緒だったことなどが、さらりと書かれている。マクドナルドが成長する過程で出てくるそうした登場人物が、まさにアメリカの現代史そのものなのが、この本が単なる自伝に過ぎず、映画のような臨場感で伝わってくるゆえんである。



